陶芸窯について

▪陶芸窯とは

陶芸窯は温度を上昇させて陶芸作品、ガラス作品、金属作品などを焼成させるために使用されます。 英語ではKiln(キルン)と言います。 様々な材料試験にも使用されます。

陶芸窯の燃料による種別 陶芸窯は主に下記のような材料を燃料として温度を上げます。

1) 電気窯 電気を炉内に組み込んだ電熱線(エレメント)に流し、電熱線の抵抗により発熱したカロリーを利用しています。完全な酸化焼成になります。還元するとエレメントを早く劣化させるため、数回酸化焼成してエレメントに酸化皮膜を形成させた後に還元焼成します。コンピューターで細かなプログラムも可能です。

2) ガス窯 プロパンガス、都市ガスによるバーナー炎を底部より炉内に送り込み、熱を溜め込んで温度を上げます。勝手に還元してしまうケースもあります。完全酸化焼成をする場合は炎のコントロールが難しくなります。逆に還元はやりやすくなります。人の手による焼成コントロールが一般的です。

3) 灯油窯

4) 薪窯

陶芸窯の材質

窯の材質については、いくつかが存在します。そして、窯の材質は、メンテのしやすさ、耐久性に直接関係するためとても大事です。 ここでは主に炉壁材(囲っている材料)について説明いたします。

1) レンガ製 カオリナイトを含んだカオリンクレイと呼ばれる粘土を三日三晩程度連続焼成して作られた耐火断熱レンガが使用される。一般的にこのレンガには空気が混入されて軽量化され、断熱効果を増している。 この粘土はどこにでもあるわけではなく、世界で1番の産出地は米国です。日本では残念ながら殆ど算出されません。 下記はWikipediaのサイトです。 https://ja.wikipedia.org/wiki/カオリナイト

・特徴

1.膨張収縮が極めて少ない。

2.経年劣化が少ない。

3.接着剤で固定されているものは補修が大変である。しかし、接着剤を使わずレンガをくさび状にして締め付けて固定したものは交換が容易です。

2) セラミックウール セラミックを繊維状にしてウールの様に仕上げたものです。

1.軽量で断熱率が高い。

2.経年劣化が早い。ウール状のセラミック繊維が硬化して弾性がなくなり、収縮し脆くなる。

3.劣化後の交換が素人では困難である。下記サイトにはユーザーの方がセラミックウールを交換された様子が記載されていますが、かなり大変だった様です。メーカー修理はとても高価だそうですので長期間の使用を目的とする場合は注意が必要です。 http://www.geocities.jp/maguma_info/kama.htm

陶芸窯の呼び方

窯は使用目的、形態により単純に下記のように呼ばれる場合があります。

1) 窯  単純に窯と称することがあります。

2) 陶芸窯 陶芸をされている方は陶芸窯と言われる方が多いのではないでしょうか。

3) ガラス窯 ガラス工芸の場合も、そのままガラス窯と言われる場合が多いです。

4) 炉 主に小型の窯の場合に呼ぶ場合が多いようです。

◾陶芸窯の選び方 日本で一番使用されているのは陶芸窯でしょう。 と言いましても、高温での使用であればどのような目的にも使用できますが、人口的には陶芸をされている方が圧倒的に多いため、陶芸窯と呼ばれる窯が多いのは間違いありません。 陶芸窯は特別なものと思われる方も多いですが、ガラスにも使用できますし、色々な加熱目的に使用されています。 ということで、陶芸窯、つまり陶芸用に使用する窯の選択方法について述べたいと思います。 まず、見た目から次のような外観の陶芸窯が販売されています。

1) 前扉式(横扉式) この陶芸窯には蓋が前についています。 つまり、片開きドアのように手前に引っ張って開け、作品を窯の内部(炉内)に挿入するものです。 ・良い点 さほどしゃがむ必要がなく、腰への負担は比較的少ない。 ・悪い点 窯の奥に手が入らないため、炉壁と作品の離隔がわかりづらい。

2) 上蓋式(上扉式) この陶芸窯には蓋が上についています。炊飯器のように上の蓋を開けて作品を上から窯の内部に挿入しま す。

・良い点 作品の配置状態を全て見ることができ安心できる。

・悪い点 高さが高い窯は底部に作品を入れる際に腰を曲げなければならないため、腰痛持ちの方は注意が必要です。

3) 炉壁昇降式 この方式は炉壁自体を上下させるものです。下記のリンクに写真がありますが、この様に窯の壁自体が上下するもので、日本では製造されていません。主にEUと米国です。 https://www.rohde-online.net/en/arts-and-crafts/company/news/481/visit-from-our-sales-partner-bemaktherm/

4) カーキルン その名の通り、炉壁が車のように後部に移動したり、作品を載せた底板とフロントの壁が手前に移動したりする窯を言います。 ・大量に作品を焼成する産業、商業用に使用される窯です。 ・少量でも大型の作品を焼成するのに便利です。