結晶釉の焼成
結晶釉の焼成にはどのような窯でも使用できるのでしょうか?
- 結晶釉の焼成は特殊な窯とコントローラー(温度制御機器)が必要です。
- 日本国内で結晶釉の焼成ができる窯はほとんど売られていません。
- このことは、アメリカ国内でも同じことが言えます。
- 温度制御のステップ数は数十ステップが必要であり、日本の温度制御機器(コントローラー)はそのような機能を備えていません。
- 日本の窯メーカーに尋ねると、陶芸にそんなに多くのステップは必要ないというばかりで、相手にされないケースが多いことを、お客様の情報から把握しています。
- また、結晶釉の焼成では、金属成分が蒸発するため、電熱線と窯の金属部分に対して還元焼成と同じ腐食作用が生じます。そのために、耐久性のある電熱線(APMグレードなど)と熱電対(S型プラチナムなど)が必要になります。ベントシステムを組み込み、炉内のガスを外部に排出する方法もあります。
- エルエルキルンのJH電気窯は結晶釉の焼成のために生まれました。
- その開発経緯をアメリカのHull氏は次のように語っています。
結晶釉の焼成専用電気窯の開発
アメリカの磁器陶芸家、Hull氏の強い要望から開発されました
アメリカで活躍する結晶釉創作家のHull氏は高耐久性の結晶釉用電気窯を探していましたが、市場には望む窯がなく、みずから開発することを決意しました。
そして、L&L Kilnsに相談し、JH結晶釉用電気窯の完成に至りました。
Hull氏の言葉
私は何度も繰り返し焼成しても劣化しにくい耐久性のある結晶釉用の窯を探していましたが、なかなか探し当てる事ができませんでした。そのような窯は市場には出回ってなかったのです。
私はしかたなく、窯を自ら設計製造してみようと決意しました。
そして、とうとうL&L kilns社を探し当てました。
L&L Kilnsの社長であるStephen Lewicki氏が全面強力のもとJD18-JHが誕生しました。
この結晶釉用電気窯は、今迄経験のない高温でも安定したハイレベルの焼成作業が可能です。
標準の電気窯の能力をはるかにしのいでいます。
より早くストレス無く温度が上昇しますが、高温域での温度がたいへん安定していますし、エレメントの寿命は十分すぎるほど延びています。
私の望みに答えるべくL&L Kilns社は新たなエレメントシステムを開発しました。
その名前はQuad(クアッド) エレメントシステムです。
このクアッドエレメントシステムには、高温下で正確な温度を読み込むためにプラチナムS型センサーを採用しました。
私はコーン11~12で60回ほど焼成しましたが、驚く事に抵抗値、外観、焼成グラフに何ら変化はありません。
また、レンガは1,370℃に耐えうるプレミアムレンガを採用し、耐久性をあげました。
結晶釉焼成の場合は冷却スピードも大変重要ですが、市場に出回っている窯の分厚い炉壁のレンガでは冷却が遅すぎ、問題が発生します。その点、JH結晶釉電気窯は理想的な炉壁厚となっています。
冷却はコンピューターでいかようにもコントロールできるので、炉壁を極端に厚くする必要はないのです。
貴方が高温での焼成を繰り返す高耐久性の結晶釉焼成に相応した電気窯をお探しなら、L&L Kilns のJH電気窯( Crystalline Glaze Kiln)は最高の友となるでしょう。
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